レイトショーに行ってきました。ユナイテッドシネマにて「インビクタス」邦題は嫌いなのでのせません。21:45スタートの広い映画館に観客は僕らも入れて6人。少ないと思うなかれこんなもんです。
映画の内容は述べませんが,素晴らしい映画です。クリントイーストウッドは派手な演出をしないので好きです。
ラグビーという紳士のスポーツを通してマンデラという黒人大統領の人間に切り込む。オリンピックなどで不思議と思う方もいると思いますが、南アフリカの選手はほとんどが裕福な白人です。そんな背景を感じながら見ると素直に感動出来る映画です。
そして僕が一番気になった場面は映画の内容とは全く関係のない車に関してです。
出てくる車は基本的に時代背景をあわせて1990年代なんですが、VWの初代Golfがポリスカーや路駐の車に登場してくるわけです。しかもかなり程度が良い車ばかり。フォルクスワーゲンといえばビートルの他に初代ゴルフが1974年に発表、1984年に2代目ゴルフが発表されるまで全世界で売りに売りまくった3ドアハッチです。デザインはイタリアの巨匠ジョルジェット・ジウジアーロ。(流麗なクーペを作らせたら当時右に出るものはいなかった脅威の親父です)正直僕が今一番気になる車です。国内では現存する初代ゴルフを探すことは非常に困難になってきています。
しかしながら、南アフリカでは現在でもこの初代ゴルフが生産されているので納得がいくわけです。名前は"Citi"に変更して現行Golfとの差別化をしながら外装のデザインを残しつつエンジンやインテリアなどは全て現行のパーツで仕上げてあります。えせエンスーにはたまらない仕様なんです。70年代に初代から2代目に変更する際、価格も上がる2代目だけでは厳しいとの判断からエントリーモデルとして初代を残したという時代背景が読み取れます。その"Citi"も今年で生産終了とニュースが...残念。しかし現地価格が140万前後ということで直接輸入するマニアな方もいらっしゃるようです。最終モデルはMT装備車の1.6Lという仕様とか、たまりませんね。
こちらが初代"Golf"(因にスポーツのゴルフとは関係ありません)
こちらが最終型の南アフリカ"Citi"
僕自身、80年代までのデザインに異常に惹かれています。特に自動車でいえばそれ以降は何も出てきていないような気さえします。いすゞの117クーペとかもたまらんですな。ヒップがとにかく良い!
全く映画の話とは外れていきましたが、観る側面でいかようにも楽しめるのも映画の面白い所です。今回はファッション的に見るべき所は少なかったですが、しいていえばマンデラ大統領が着用していた龍のシャツは強烈でした。
バレンタインに2人で見に行く映画としては不向きかもしれませんが、ぜひ大切な人を連れて観に行って下さい。前のほうに座ってたカップルは彼女が退屈そうで彼氏が大変そうでした。
Go Fujito